一人立ち

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 「萬年 無濾過 大地の夢」やはり、これは美味い。
公平に見てであり、特別に蔵元に対して贔屓をしているわけではないので、念のため。この酒に知り合ったのは、万太を開店して間もない頃で、当時蔵元のご子息である渡邉酒造の渡邉君と出会う事があり、彼が醸したラベル変更前の「萬年」の味わいに、いたく感動した事があった。フーゼル油の香り立つ嫌味の無い味で、しっかりとした性格の焼酎に雑誌「dancyu」の焼酎特集に推薦した事もある。
 当時は、親子三代で渡邉酒造の味を造り出していたが、御大のお祖父様が他界され、それをきっかけにご子息の彼が渡邉酒造の舵取りを担うことになりました。
 以前、万太では、芋焼酎の味がスポイルされた銘柄が多くなりすぎて魅力が無くなっていると嘆いた事があった。大衆の酒として、一般からの購買をいただく事は、企業としての正当な酒造りとは思うが、あまりにもどれを飲んでも何となく一緒というのは、嘆かわしい事も事実。芋焼酎こそ、良い意味で「田舎臭さ」の味がなくなったら、ただの乙類と考えるべきだろう。桶売り・桶買いの多発が、味の閉塞化を生む事もあるとも思う。焼酎のハブルブームも完全に終わり、やはり味の個性・本質を問う時代が来ているのは、間違いないはず。ただ単に、ラベルの筆文字で釣られて買ってしまう錯誤の時代は、終焉を迎えている。正統派の一本ここにあり。
鹿児島黒豚 万太