ある意味で正常化

mantaWritten by

20141112kanban

 事故米のニュースか大相撲の大麻事件のニュースかどちらかが庶民の話題で、日本の流れは次期の首相選出へと。
今度は、福徳長酒類の6月以降出荷された「さつま美人 黒麹」 「さつま美人 白麹」 「さつま美人黄金千貫」 「黒久宝」に事故米が使用されていたのがわかり、8万本を回収開始。別の蔵元の「島美人」ではないので御注意!!

 流れを見ていますと、地元の蔵元から端を発した今回の事故米事件は、大手酒造メーカーまでを巻き込む事態となってしまいましたが、上記の一部銘柄には、西酒造で造られた原酒が使用されていた事で、「桶買い」の流れがある蔵元は、連鎖回収の状態となってしまいそうです。桶買いとは、A酒造で造った酒をB酒造へ転売するシステムで、これには何ら違法性は無く、日本酒メーカーでも焼酎メーカーでも日常的に行われている事です。自前で余った原酒を売ると言う考え方で行う蔵元もありますが、桶買いの字の通りタンクごとの転売になり、次ぎの蔵元の杜氏さんが自前の原酒をブレンドしてまた別の特徴のある酒を造る、杜氏の技の見せ所でもあります。どちらかと言えば、桶買いを買うところは大手メーカーの方が多いので今回の事態になったと思われます。

 絶対とは言いませんが、高価で取引されるプレミアではなく、それなりに焼酎造りにこだわりのある蔵元であれば、100%全てがオリジナルという現状が多いようです。ここでは書きませんが、オークションで取引されている某蔵元の焼酎は、1本4000円以上で取引されているようですが、桶買いが多いのでも有名です。ただ、桶買い=マイナスと言う考えではなく、先にも書いたように杜氏の力量が出る焼酎と解釈して良いと思います。

 これから先の焼酎は、ホントにこだわりのある蔵元のみ続く事になるでしょう。マスの解釈で、個人の蔵元が同じ道を辿っても無理な状況になるのは簡単です。僕が以前から書いてるように、『量』から『質』へのシフトの意識改革を。『幻』とかの焼酎などありません。幻の売り文句は、オークションで稼ぐ人達の常套手段です。常識のある価格で飲むお酒が、ユーザーにとってもお店にとってもシアワセになります。大衆的な店の万太の価格の一例は、佐藤が一合980円です。万太は一合売りですから、おおよそグラス2杯強ありますから、一杯約390円です。但し、お客様全体に売り渡るようにお一人二合までの制限はかけていますが、価格的にはここ付近で売る仕事をしないと『焼酎』という文化は最後は飽きられるのです。一杯1000円くらいの高値で売れば、その時は儲かります。でも、長続きはしません。
 ある意味、焼酎の正常なポジションを再確認する事件だったのではないでしょうか。
 鹿児島黒豚 万太