日本酒

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20141112kanban

先日、日経スペシャル「ガイアの夜明け」で日本酒の特集を放送していた。タイトルは、「日本酒どん底からの復活」。どん底からというタイトルが妙に重々しかったけれど、納得できる内容もあったが、投資利益追求の姿もあって首を傾げてしまった。放送の始まりから、桶売り専門で経営していた日本酒の蔵元が廃業する事になり最後の出荷を迎えて、オーナーさんがタンクローリーに積まれた日本酒を見送る重苦しいシーン。その環境の中で、年々減少する日本酒の消費量を何とかビジネスとして成功できないかと試行錯誤する大手コンビニ本部と、民事再生法がからんだ日本酒の蔵元を支援する全く異業種の人材派遣会社の存在。日本酒ブームといわれた時もありましたが、今は既に過去の話。逆に年々、日本酒の消費量は減少の一途を辿っているのが事実のようで、これといった復活の起爆剤はないようにも感じます。一合売りのこだわりの地酒を企画して話題を振りまいたのもこの頃の話ですが、一合という単位で一気に逆転するのは、かなりの量が販売されなければなりません。飲酒運転に対する罰則規定が大幅に引き上げられたのも、アルコール全体の消費量をかなり押し下げているのは事実で、その中での日本酒の立場は逆風といえるでしょう。僕個人が平日に日本酒を飲んでいるかと聞かれれば、ノーです。仕事が終わり手短に食事を済ませるときは、発泡酒を1,2本。そのうちに、そろそろ寝る時間。結局、平日は日本酒どころか焼酎飲む時間もないくらいです。休日のやっと取れる自分の時間に気分的に焼酎や他のお酒を飲む事もありますが、個人が酒量を一日で上げることは微々たるものです。
 先月、東京に行った際に、東京駅地下のエキナカに日本酒と焼酎の立ち飲みバーが新しくオープンしたので行ってみましたが、ちょうどそこが今回の取材で出ていました。平日の夕方6時前後だったと思いますが、満員御礼状態で私達も待つ間にお土産用のお酒も置いてあり、スタッフの人達や蔵元の人と思える人達が、忙しく接客していました。立ち飲みもこの頃は、良い形で営業してあるところもあって女性の方もフラッと入れる店が増えています。日本酒には、大変美味しいお酒があり地方や蔵元によっては、個性のある顔を持った味の違ったお酒があり、飲みたいと思わせる銘柄も多いですが、売れ行きが今一つ上がらない。僕個人の考えは、核家族=食事の分散化、コンビニ=食事の簡略化、日本食=若者の嗜好離れ、価格帯が高い=客離れ。飲み方にしても、焼酎は、氷・水割り・お湯割り・ストレートと4つの飲み方が出来ますが、日本酒は冷酒・燗付けしか出来ない。割れば、アルコール度数は10度以下も出来るけど、日本酒はそれが出来ない。簡単に考えても、直ぐにこれだけの事が思い浮かびます。これは、日本酒だけを考えた場合マイナスに働く事が多いでしょうし、核家族化の影響がかなり大きく、奥さんの手料理で晩酌をしていたお父さんたちが単身で転勤して、自分の家でゆっくりと食事をする人が少なくなり、若い人はコンビニで弁当を買って帰り手短な食事。そして、今の若い人達は、日本食文化よりコンビニやファミレスで口が洋食化しており、煮つけやお浸しを食べる事が限りなく少ない。和食等の微妙な味つけには、日本酒が絶対合うのは間違いなくここにも、日本酒にとっては立場が悪い。良い日本酒は、多く存在し味わいも若い人にも受け入れられるはずなのですが、日本人の食事が昔と比べてここまで変わると、変化に追いつけないお酒が出てくるのも当然でしょう。日本酒の売り上げのために大手コンビに本部の方は、ラベルデザイン・ボトルの形・材質などかなりの工夫をされていましたが、これも定期的に変えていかないと何となくですが飽きられそうです。投資対象として考える支援会社もおられましたが、酒の味までは投資技術では管理できないと思うのですが。焼酎のお湯割りも良いのですが、寒い日には日本酒の熱燗がカラダの芯まで暖めてくれる良い味方です。
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