坂の街 長崎

mantaWritten by

20141112kanban



 長崎には、坂道が似合う。

すり鉢状で構成されているこの港町は、車の行き来を拒む坂の路地が、山の斜面に編み目の町並みを織り成し、昔ながらの風情を作り上げている。
 ただ、それは一見の観光客が感じる風景であり、そこに日々暮らす人々にとって、坂道はある意味鬱陶しい存在でもあろう。坂の途中には、休石と呼ばれる一息つく場所がある。坂の麓から、我が家までの道程の中にある一里塚と等しいのが、休石である。休石で小休憩を取り、目指す我が家へと向かう。場所によっては、坂道という表現より登山に近い急峻である。
 昨今は、高齢化の為に、買い物もままならないお年寄りの為、近所のスーパーが宅配サービスを行っているとも聞く。しかし、普段あまり坂道を登る事がない私自身にとっては、この長崎の坂道は、一見の「思い」より自分自身の「重さ」を痛感した坂の風景だった。

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